「個人開発を始めたいけど、何から手をつければいいのか分からない」
そう感じている人は多いのではないでしょうか。
私自身も、最初からスムーズに個人開発を進められたわけではありません。
前回の記事では、低年収エンジニアである私が個人開発に挑戦する理由を書きました。
ただ、理由があっても実際に手を動かすとなると、何を作るのか、どの技術を使うのか、どこまで作ればいいのか、考えることが一気に増えて、始める前から手が止まりそうになることもありました。
そこでこの記事では、私が個人開発を始めて最初にやったことを実体験ベースでまとめます。これから個人開発を始めたい人や、何から進めればいいか迷っている人の参考になればうれしいです。
個人開発を始めた理由については、前回の記事「【個人開発】低年収エンジニアの挑戦」で詳しく書いています。
「個人開発って、何から始めればいいの?」 「実務経験が浅くてもアプリ開発はできる?」 「低年収ITエンジニアが個人開発をやる意味はある?」 このように悩んでいる人もいるのではないでしょうか。 私自身、ITエンジニアと[…]
Contents
1. 「作る目的」を決めた
個人開発を始めるとき、最初にやったことは「作る目的」を決めることです。いきなり実装に入りたくなりますが、目的がないまま進めると途中で迷いやすくなります。

個人開発は仕事と違って、誰かから細かい指示があるわけではありません。作るものも、使う技術も、作業する時間も自分で決められる自由さがある一方で、「この機能は本当に必要なのか」「そもそも、これを作って何になるのか」と考え始めると手が止まりやすくなります。特に最初のうちは完成形もはっきり見えていないので、目的が曖昧なままだと途中でモチベーションが下がる原因にもなります。
私が個人開発を始めた目的は、実務以外でも経験を積むことです。本業ではJavaやSpringを中心に開発・保守をしていますが、仕事で触れる技術や担当できる範囲には限りがあります。もっと自分で考えて、設計して、実装して、改善する経験を積みたい。そう思ったのが理由の1つです。将来的には転職や副業にもつながる実績を作りたいとも考えていますが、最初から収益化を狙いすぎるとハードルが上がるので、まずは「自分で使えるものを作る」「完成まで持っていく」ことを優先しました。
2. テーマは「自分の悩み」から決めた
次にやったことは、作るテーマを決めることです。個人開発では「何を作るか」で悩む人も多いと思いますが、私が意識したのは自分の悩みから考えることでした。実際に自分が困っていること、継続して使う可能性があること、最初の機能を小さく始められること、この3つを基準にしました。
個人開発は作って終わりではなく、実際に使ってみて不便なところを見つけて直していく必要があります。だからこそ、自分の生活に近いテーマの方が改善点にも気づきやすく、続けやすいと感じました。
私の場合は、日々の体調管理をiPhone標準のメモアプリで記録していたが、フォーマットがないため1から自分で全て入力する必要があり、記録すること自体が億劫に感じたことをもとにアプリ案を考えました。また、既存のアプリを使ってみて感じた「ここが少し使いにくいな」という部分をメモし、自分が普段から記録しておきたいことも書き出したうえで、最初に作れそうな範囲まで絞っていきました。

身近なテーマを選んだメリットは、継続しやすいことです。自分が実際に使うものなので、「この項目も記録できた方が便利だな」「一覧よりグラフで見た方が分かりやすいな」といった気づきが自然と出てきます。また、身近なテーマはブログやSNSでも発信しやすく、なぜ作ったのか、どこで悩んだのか、どんな改善をしたのかという過程がそのまま記事のネタになります。個人開発とブログを組み合わせるなら、この相性の良さはかなり大きいと感じています。
3. 最初に作る機能を絞った
テーマが決まったら、次にやったことは機能を絞ることです。個人開発を始めると、どうしても機能を増やしたくなりますが、最初から詰め込みすぎると完成までたどり着きにくくなります。そのため、まずは「最低限使える状態」にすることを意識しました。
最初に優先したのは、データを入力する、保存する、一覧で見る、編集する、削除するという基本機能です。個人開発では派手な機能よりも「ちゃんと使えること」が大切で、入力できても保存できなければ意味がありませんし、保存できても見返せなければ使いにくいままです。

その中で、グラフ表示だけは後回しにせず最初から入れました。理由は、記録した内容を変化として見えるようにしたかったからです。データを一覧で見るだけでも記録としては成り立ちますが、数値や状態の変化を確認するならグラフの方が分かりやすく、振り返りやすさがないと記録を続けるモチベーションが下がると感じたためです。ただし、最初から複雑な分析機能までは作り込まず、まずはシンプルに見える形にすることを優先しました。
一方で、通知機能、ログイン機能、デザインの細かい作り込み、収益化機能、データのエクスポート機能は後回しにしました。特にログイン機能や通知機能は作り込み始めると考えることが一気に増えるため、「今すぐ必要な機能」と「あとからでいい機能」を分けたことで、作業の優先順位がかなり分かりやすくなりました。
個人開発で一番もったいないのは、完成しないことだと思っています。完成といっても100点である必要はなく、まずは60点でもいいので動くものを作り、自分で使ってみて、不便なところを見つけて改善する。この流れを作る方が前に進みやすいです。
4. 開発環境と管理方法を整えた
作るものと機能が決まったら、開発環境と管理方法を整えました。個人開発は毎日まとまった時間を取れるとは限らず、本業やブログ、SNS運用もあるため作業を中断することもあります。だからこそ、あとから再開しやすい状態にしておくことが大切です。
開発ではMacBook Airをメイン端末として使い、自宅では外部モニターやキーボードも活用しています。すぐ作業を始められる環境にしておくと、短い時間でも進めやすくなるので、デスク環境の改善はブログでも発信している通り、個人開発とも地続きの取り組みだと感じています(Instagramで発信しているデスク環境も、この個人開発を支える土台になっています)。
個人開発やブログ運営で使っているMacBook Air M2やデスクで使っているアイテムについては、下記の記事で詳しくまとめています。
「MacBook Air M2って2026年でも使えるの?」 「8GBメモリ・256GBストレージで足りる?」 「WindowsからMacに乗り換えて後悔しない?」 私も購入前は同じような悩みを抱えていました。 Ma[…]
「在宅勤務や副業をしたいのに、デスクが狭くて作業しづらい」 「PCやモニターを置いたら、机の上がほとんど埋まる」 「ブログや個人開発をしたいけど、作業環境が整っていなくて集中できない」 このように感じたことはありませんか?[…]
コードはGitHubで管理するようにしました。変更履歴を残せることで、どこを修正したのか、いつ機能を追加したのかをあとから見返せますし、将来的には転職活動やポートフォリオとして見せる可能性もあるため、個人開発の段階から管理しておくのは大事だと感じています。
コードだけでなく、作りたい機能や修正したい箇所、次にやる作業などもメモで整理しました。個人開発では作業の間が空くこともあり、そのたびに思い出すところから始めると時間がもったいないので、次にやることを残しておくのはかなり効果があると感じています。
5. 実際に手を動かして小さく作り始めた
準備ができたら、実際に手を動かして作り始めました。最初からきれいな設計や完璧なデザインを目指しすぎると、「この設計で合っているのか」「もっと良い書き方があるのでは」と考えすぎて手が止まってしまいます。そのため、まずは動く画面を作ることを優先し、動いたあとに少しずつ直していく方針にしました。

開発中は分からないことがたくさん出てきます。想定した画面描画がされなかったり、ビルドで失敗するなどという場面もあり、公式ドキュメントや技術記事を見ながら進めたり、ChatGPTを使って考え方や修正方針を整理したりしました。実務では触れない部分も、自分で作ることで理解が深まったと感じています。
どこで詰まったのか、何が原因だったのか、どうやって解決したのかは、なるべく記録するようにしました。同じようなエラーに再度ぶつかったとき解決が早くなりますし、つまずいた内容はブログ記事のネタにもなります。個人開発では成功したことだけでなく、失敗や詰まった部分にこそ価値があると感じています。
個人開発を始めて感じたこと
実際に始めてみると、想像より大変な部分もありました。個人開発では、何を作るのか、どこまで作るのか、どの技術を使うのかをすべて自分で決める必要があります。仕事であればある程度決められた要件やスケジュールがありますが、個人開発ではそれがなく、自由にできる反面、自分で判断しなければいけない場面が多いのは思っていたより難しいと感じました。
一方で、企画から考える経験、ユーザー目線で画面を考える経験、エラーを自分で調べて解決する経験は、実務だけではなかなか得にくいものです。特に自分で使うものを作ると「使いやすさ」をかなり意識するようになり、入力しやすいか、見返しやすいか、継続して使えるかという視点を持てるようになったのは、個人開発を始めてよかった点です。
そして一番うれしいのは、自分が作ったものが実際に動いたときです。入力した内容が保存され、一覧に表示され、グラフで確認できる。一つひとつは小さな機能でも、自分で考えて作ったものが形になるのは素直にうれしく、この感覚が個人開発を続けるモチベーションになっています。
これから個人開発でやっていきたいこと
今後は、まず自分が継続して使える形まで完成させることを目標にしています。最低限の機能を整え、実際に使ってみて、不便な部分を見つけて少しずつ改善する。最初から完璧なアプリを目指すのではなく、使いながら育てていくイメージです。
その過程は、ブログやSNSでも発信していきたいと考えています。
個人開発の過程をブログで発信する理由については、「低年収ITエンジニアが副業ブログを始めた理由」ともつながっています。
作った機能、詰まったエラー、改善したこと、続ける中で感じたことは、自分の記録になると同時に、同じように個人開発を始めたい人の参考にもなるかもしれません。完成したものだけでなく途中経過も発信していくスタイルは、ブログのテーマである「低年収ITエンジニアの生活改善ログ」ともかなり相性がいいと感じています。
将来的には、GitHubを整理してREADMEを書き、使用技術をまとめ、画面キャプチャを載せるなど、ポートフォリオとして見せられる形にも整えていきたいです。個人開発は転職活動や副業の実績にもつながる可能性があるからこそ、作るだけでなく「見せ方」も意識していきたいと思っています。
転職活動の一環として利用したテックゴーの体験談も、別記事でまとめています。
「テックゴーって実際どうなの?」 「エンジニア経験者向けって聞くけど、SES勤務でも使える?」 「登録したら、すぐ転職をすすめられそうで不安……」 このように感じている方も多いのではないでしょうか。 私もテックゴーを[…]
まとめ|個人開発は小さく始めればいい
今回は、個人開発を始めて最初にやったことをまとめました。最初にやったのは作る目的を決めることで、そのうえで自分の悩みからテーマを決め、最初に作る機能を絞りました。グラフ表示のように必要だと感じた機能は最初から入れ、通知機能や収益化機能などは後回しにしています。
個人開発では、最初から完璧を目指すよりも、小さく作って動くものを作り、自分で使ってみて少しずつ改善する、という流れを作ることの方がずっと大切だと感じました。
個人開発に興味があるけど、まだ始められていない人は、まず自分の小さな悩みを1つ解決するものから作ってみるのがおすすめです。最初の一歩は小さくても大丈夫です。自分で考えて作ったものが動いたとき、きっと次の一歩も踏み出しやすくなるはずです。