初めてパソコンを買おうと思っても、「どれを選べばいいかわからない」と迷ってしまう人は多いのではないでしょうか?
「スペックの見方、価格帯の違い、そもそも自分に必要な性能がわからない」
そんな初心者の方のために、この記事ではPCの選び方をステップ形式でわかりやすく解説します。
用途別・価格別のおすすめ構成や、よくある失敗例の回避法、さらには筆者の実体験まで網羅しています。
あなたにとって“ちょうどいい”一台がきっと見つかります。
“なんとなく”で選ぶと後悔するPC選び
「とりあえず有名メーカーだから」「安かったから」という理由で選んだPCに、あとから不満を感じることはありませんか?
そんな声をこれまで数多く見てきました。
PCはスマホ以上に“目的とスペックの相性”が問われる製品です。
一見すると同じように見えても、処理速度や使い勝手には大きな差が出ます。
筆者自身も、「安さ重視」で選んだノートPCに後悔し、1年後に買い替えた経験があります。
この記事ではそうした失敗を防ぐために、用途・予算・重視すべきポイントを整理した選び方ガイドをお届けします。
STEP1:まずは用途を明確にしよう|目的別に見るスペックの目安
「CPUって何?」「メモリってどれくらい必要?」
そんな状態でも大丈夫です!
まずは「何に使うか」を明確にすることが、PC選びの最初の一歩です。
以下に、代表的な用途別に必要なスペック目安をまとめました。
代表的な用途と推奨スペック
| 用途 | CPU | メモリ | ストレージ | その他 | 解説 |
|---|---|---|---|---|---|
| ネット・SNS閲覧 | Celeron, Ryzen 3 | 4〜8GB | SSD 128〜256GB | ― | 比較的負荷が低く、低価格帯でも十分対応可。 |
| 事務作業 | Core i3, Ryzen 3 | 8GB | SSD 256GB | ― | 文書作成や表計算が中心。多くのPCで対応可能。 |
| オンライン会議 | Core i3以上 | 8GB | SSD 256GB | Webカメラ・マイク内蔵 | Zoomなどで安定した通話・画質が求められる。 |
| プログラミング | Core i5, Ryzen 5 | 16GB | SSD 512GB | ― | 開発環境や仮想マシンなどを動かす前提。 |
| ゲーム | Core i5以上, Ryzen 5以上 |
16GB以上 | SSD 512GB以上 | GPU搭載、60Hz以上のディスプレイ推奨 | GPU・リフレッシュレートなどの表示性能が重要。 |
| 動画編集 | Core i7, Ryzen 7 | 16GB以上 | SSD 512GB〜1TB | GPU搭載 | 処理負荷が高く、グラフィック性能が必須。 |
用語の簡単解説(初心者向け)
完璧に覚える必要はないですが、各パーツがどのような役割を果たしているかざっくりとイメージできれば大丈夫です!
- CPU(中央演算処理装置):PCの「頭脳」にあたる部分です。
計算や処理を行う重要なパーツで、性能が高いほど動作が速くなります。 - メモリ(RAM):イメージとしては作業台の広さになります。
作業台が広ければそれだけたくさん作業ができるように、複数のアプリを同時に動かすための容量で、大きいほど快適に動作します。 - ストレージ(SSD/HDD):データを保存する場所です。
SSDは高速で静か、HDDは大容量で低価格だが遅いという特徴があります。初心者にはSSDがおすすめ。 - GPU(グラフィック処理装置):ゲームや動画編集など、画像処理を得意とする専用パーツです。
ゲーム・動画編集には必須です。
STEP2:予算別に見るPC構成とおすすめモデル(2025年時点)
PCの購入予算は人それぞれですが、価格帯ごとに性能や用途が大きく変わってきます。
ここでは代表的な3つの価格帯に分けて、構成の目安とおすすめモデルを紹介します。
■ 5万円前後|必要最低限をそろえたい人に
- CPU:Celeron/Ryzen 3
- メモリ:4GB〜8GB
- SSD:128GB〜256GB
- モデル例:Lenovo IdeaPad、ASUS Vivobook、中古ThinkPad
メリット:日常使いや軽い作業に最適で学習やネット検索中心なら十分です。
注意点:マルチタスクや重いアプリケーションには不向きで、将来の拡張性も低いです。
■ 10万円前後|在宅ワークや副業スタートに最適
- CPU:Core i5/Ryzen 5
- メモリ:8GB
- SSD:256〜512GB
- モデル例:Dell Inspiron、HP Pavilion、MacBook Air
メリット:Zoom会議、表計算、画像編集なども快適で動画視聴もスムーズです。
注意点:本格的なクリエイティブ用途にはやや非力です。
画面サイズや端子も要チェックしましょう。
■ 15万円以上|長く使いたい&重作業にも耐える
- CPU:Core i7/Ryzen 7
- メモリ:16GB
- SSD:512GB〜1TB/GPU搭載
- モデル例:MacBook Pro、Surface Laptop 5、自作PC構成など
メリット:高負荷作業や高解像度映像編集も快適で、複数ソフトを同時使用しても安定します。
注意点:モバイル性より性能重視しています。
価格に見合うだけの用途があるか検討しましょう。
STEP3:初心者がやりがちなミスとその回避法
「自信がないから失敗しそう……」と不安な方こそチェックしてほしい項目です。
ここでは、初心者の方が陥りがちな誤解と、それを避けるための正しい選び方を整理しました。
| よくある誤解 | 回避法・選び方のポイント |
|---|---|
| 高いほど良いと思って買う | 用途に合ったスペックを選ぶのが最もコスパが良い。将来を見据えすぎてオーバースペックになると費用が無駄に。 |
| 安さ優先でHDDモデルを選ぶ | 起動や読み込みが遅く、SSDモデルを選ぶ方がストレスが少ない。特に初心者にはSSD推奨。 |
| 見た目重視で選んで使いづらさに気づく | 実機レビューやキーボード配列、タッチパッドの反応性、端子の種類(USB-Cなど)も確認しよう。 |
| Macに憧れて買ったが業務に合わない | Windows前提の仕事環境やソフトがある場合、Macだと互換性に問題が生じる可能性がある。 |
| 持ち運び用にしたのに「重すぎた」「バッテリーが持たない」 | 重さやバッテリー駆動時間、充電方法(USB-Cか専用ACか)も要チェック。店頭で持ち比べるのが理想。 |
| 中古PCでコスパを狙ったが「すぐ壊れた」 | バッテリー劣化・保証切れ・OSサポート終了など、中古PCは事前に状態・スペックをよく確認すべき。 |
| USBやHDMI端子がなくて周辺機器が使えない | 「何と接続したいか」を想定して、端子の種類と数(USB-A、USB-C、HDMIなど)を確認しよう。 |
補足アドバイス:
ノートPCや一体型PCの中には「メモリやストレージを後から増設できない」製品もあります。
特にMacBookやiMac、Surface、薄型ノートPCの一部は、購入時の構成が固定されており、後からのアップグレードができません。
「とりあえず最低構成にしておこう」と考えると、後で不便になることもあるため注意しましょう。
一方、ストレージは外付けSSDやHDDを後から追加することで対応可能です。
ただし、接続や持ち運びの手間を考えると、本体ストレージもある程度余裕を持っておく方が快適に使えます。
STEP4:ノートPCとデスクトップPCの違いも知っておこう

持ち運びやすさをとるか、性能や拡張性を重視するかで迷う人もいるのではないでしょうか?
ノートPCとデスクトップPCはそれぞれに明確なメリットとデメリットがあります。
迷っている初心者の方は、まず両者の違いを整理してみましょう!
| 項目 | ノートPC | デスクトップPC |
|---|---|---|
| 持ち運び | ◎ 軽量&バッテリーあり | ✕ 据え置き前提 |
| 性能 | △ 熱処理や拡張に制限あり | ◎ 冷却・拡張性に優れる |
| コスパ | △ 性能に対して割高 | ◎ 同価格帯で性能が高い |
| 対象者 | 在宅副業・学生・出張 | 在宅メイン・動画編集者・ゲーマーなど |
初心者で迷ったら、まずはノートPCが無難です。
金銭的に余裕があれば、後にデスクトップを追加するのも手です。
筆者の実体験|「5万円PCからMacBook Airに買い替えた話」
筆者も以前は、「とりあえず安いもので」と5万円台のノートPCを使っていました。
ExcelとChromeくらいなら問題ありませんでしたが、ブログや画像作成、プログラミング、Zoom通話などを並行して行うには限界がありました。
結果的に1年後、思い切ってMacBook Air(M2)※を購入したのです。
8GBメモリでも動作は非常に快適で、処理待ちによるストレスは大幅に減りました。
そのおかげで副業への集中力も高まり、作業効率がぐっと上がったと感じています。

「とりあえず安いもの」とよく考えずに購入して後悔した経験から、用途と価格のバランスがいかに重要かを改めて実感しました。
※補足:筆者が購入したMacBook Air(M2)は「Appleシリコン」と呼ばれる独自のCPUチップを搭載しています。 Windows PCとはCPUやOSの構造が大きく異なり、対応ソフトや使い勝手にも違いがあります。 初めてPCを購入する方は、「MacとWindowsどちらが自分に合うか」をよく比較したうえで選ぶことをおすすめします。
まとめ|PC選びは”自己分析”と”見極め”がカギ

- まずは「何に使うか」を明確に
- 用途に応じて必要なスペックを知る
- 価格・見た目だけに惑わされない
- ノート or デスクトップも要検討
- 余裕があれば“将来の使い方”も視野に入れる
パソコンは単なるツールではなく、今後の仕事や生活を支える「パートナー」のような存在です。
自分のスタイルに合った1台を選ぶことで、快適なPCライフが手に入るでしょう。
迷った時は、本記事の内容を思い出しながら「自分にとって本当に必要な条件」を一つずつ整理してみてください。