【脱スマホ疲れ】iPhoneでできるデジタルデトックスのやり方5選

気づけばSNSを開いていたり、YouTubeを見続けてしまったりしていませんか?
「やめたいのに、ついスマホを触ってしまう」という悩みを持つ人は少なくありません。
スマホには通知やおすすめ機能が多く、気づかないうちに多くの時間を費やしてしまいがちです。

こうした“無意識のスマホ時間”は、単なる時間の浪費にとどまらず、睡眠不足や集中力の低下、慢性的な疲労にもつながります。
頭が休まらず、常に「情報に追われている」ような感覚を覚える人もいるでしょう。

そこで注目されているのが、「デジタルデトックス」です。
スマホやパソコンなどのデジタル機器との付き合い方を見直し、心と体のリズムを整える習慣です。
しかも、特別な道具を使わずとも、スマホに搭載されている機能だけで手軽に実践できます。

この記事では、iPhoneに焦点を置いて誰でも今日から始められるステップをわかりやすく紹介します。
スマホに支配されるのではなく、“自分の時間”を取り戻したい人は、ぜひ参考にしてください。


デジタルデトックスとは?現代人が抱える「情報疲れ」の正体

「デジタルデトックス」とは、スマホやパソコン、SNSなどのデジタル機器から意識的に距離を置くことで、心身をリセットする方法です。
情報過多の時代において、私たちは常に通知やニュース、SNSの更新に追われています。
その結果、脳が“休む時間”を失い、慢性的な疲労を感じていませんか?

特に最近のスマホは、通知・おすすめ機能・SNS連携などが充実している反面、意識しないと情報に支配されやすいデバイスです。
デジタルデトックスの目的は「スマホを手放すこと」ではなく、「使う時間と使わない時間の境界を作ること」です。
スマホとの関係を”支配される側”から“コントロールする側”になることを意識してみましょう。

参考:デジタルデトックスの有効性
  • スマホ通知が認知機能(注意・抑制能力)を低下させるという実験データ:
    The hidden cost of a smartphone: The effects of smartphone notifications on cognitive control from a behavioral and electrophysiological perspective が、通知音が課題成績(反応時間・ERP指標)に悪影響を及ぼすと報告しています。
    PLOS ONE掲載 論文リンク
  • 過剰なスマホ使用・SNS利用がメンタルヘルス(疲労・集中低下・睡眠の質低下など)と関連しているというレビュー:
    Excessive Smartphone Use Is Associated With Health Problems in Adolescents and Young Adults が、スマホ過多と心理的負荷の関係を整理しています。
    PubMed Central掲載 論文リンク
  • “デジタルデトックス”介入がうつ症状やスマホ/SNS依存に対して有効というメタ分析:
    Impacts of digital social media detox for mental health: A systematic review and meta‑analysis によると、デジタルデトックス介入によって抑うつ症状が有意に減少したという結果があります。
    PubMed Central掲載 メタ分析

iPhoneでできるデジタルデトックスのやり方5選

「デジタルデトックスをしたいけど、何から始めたらいいかわからない」
そんな人におすすめなのが、iPhoneの標準機能を使用したデジタルデトックスです。
ここでは、無理なく続けられる5つの設定方法を紹介します。

1: スクリーンタイムで使用時間を“見える化”する

まず行いたいのが、iPhoneの「スクリーンタイム」設定です。
アプリの利用時間や回数を可視化することで、自分がどのアプリにどれだけ時間を費やしているかを把握できます。
数字で見ると、思った以上にSNSや動画に時間を費やしていることに気づくでしょう。

設定は「設定」→「スクリーンタイム」→「App使用時間の制限」からできます。
たとえばSNSは1日30分までなど、自分のペースに合わせた制限を設けるのがおすすめです。

2: 集中モードで通知を一括コントロール

通知が多いと、作業や休息のリズムが途切れやすくなります。
iPhoneの「集中モード」を活用すれば、時間帯や状況に応じて通知を自動で制限できます。
「仕事モード」では連絡先を限定、「睡眠モード」では全通知をオフにするなど、目的別に設定しておくと効果的です。

設定は「設定」→「集中モード」→「+追加」でモードを作成します。
仕事・勉強・読書など、生活シーンごとに通知のON/OFFを切り替えて、脳を休ませる時間を意識的に作りましょう。

3: ホーム画面を整理して誘惑を減らす

スマホを開くたびにSNSや動画アプリが目に入ると、ついタップしてしまうのは自然なことです。
デジタルデトックスを成功させるには、「目に入る誘惑を減らすこと」がポイントです。

よく使うアプリだけを1ページ目に残し、SNSなどは2ページ目以降に移動しましょう。
また、ホーム画面をモノクロ表示にすることで視覚的な刺激を抑え、無意識の操作を減らす効果もあります。

4:ベッドタイムモードで夜のスマホ習慣をリセット

デジタルデトックスの方法として、ベッドタイムモードで夜のスマホ習慣をリセットするという方法もあります。
寝る直前までスマホを使うと、ブルーライトや情報刺激で眠りが浅くなります。
iPhoneの「ベッドタイムモード(就寝モード)」を使えば、就寝時間前に自動で通知を止め、画面を暗くすることが可能です。

設定は「設定」→「集中モード」→「睡眠」からできます。
起床時間も同時に設定しておくことで、寝る・起きるのリズムが自然に整い、睡眠の質が向上します。

5:スマホを使わない時間を“予定化”する

デジタルデトックスは「空いた時間で何をするか」を決めておくと続けやすくなります。
たとえば、食事中はスマホを別の部屋に置く、1日1時間は通知を全オフにするなど、明確な“オフ時間”をスケジュール化しましょう。

Googleカレンダーと集中モードを連携させて、特定の時間だけ通知を遮断する設定も可能です。
無理なく続けられる範囲で「スマホのない時間」を生活に組み込むことが、デジタルデトックス成功の第一歩です。


iPhone以外でもできるデジタルデトックス習慣3選

iPhoneの設定を見直すだけでなく、生活習慣の中で“デジタルに触れない時間”を意識的に増やすことも大切です。
ここでは、すぐに始められる3つの習慣を紹介します。

1:朝の30分はスマホを見ない

アラームを止めた直後、気づけばそのままスクロールしていませんか?
起きてすぐスマホを見ると、脳が一気に情報モードに切り替わり、落ち着かない状態が続きます。
起床後は“静かなスタート”を意識し、ストレッチや読書、コーヒータイムなどアナログな時間を過ごしてみましょう。
1日の集中力が大きく変わります。

2:食事中はスマホを別の部屋に置く

せっかくの食事なのに、味より画面ばかり覚えていませんか?
「ながら食べ」は、味覚や満足感の低下にもつながると言われています。
食事の時間だけでもスマホを遠ざけることで、会話や食事そのものをより楽しめるようになります。
これは小さなデトックスですが、心の余白を取り戻す第一歩です。

3:通知を“必要なものだけ”に絞る

“とりあえず全部オン”のまま、何年も過ごしていませんか?
メール・SNS・ニュース…すべての通知を受け取る必要はありません。
本当に必要な通知だけを残し、それ以外はオフにしてみましょう。
「通知がない」というだけで、思考のノイズが減り、集中できる時間が増えます。


筆者も実践してみた:デジタルデトックス体験談

実際に筆者もデジタルデトックスを実践してみました。

まず取り組んだのは、iPhoneのスクリーンタイム機能を活用してSNSの使用時間を5分に制限したことです。
制限時間を過ぎると「制限時間を超えました」という画面に切り替わります。
「OK」ボタンを押下しても再度通知が入るため、意識的に「もうやめよう」という気持ちに切り替えられました。

また、通知を極力減らした上で、思い切って“電波の入りにくい場所”にも出かけてみました。
訪れたのは、長野県諏訪市にある「ころぼっくるひゅって」という山中のカフェです。
周囲には雄大な自然が広がっており、電波が入りにくい環境でした。
普段であれば、旅行先で風景やカフェの様子を撮ってすぐにInstagramのストーリーズに投稿していましたが、このときはスマホで写真を撮ることくらいしかできず、SNSから完全に切り離された状態でした。

不安や物足りなさがあるかと思いきや、逆に「目の前の時間を丁寧に味わう」という感覚が強く残りました。
木々のざわめきや雲の流れ、香ばしいコーヒーの香りなど五感が研ぎ澄まされているようでした。
そして、妻と何気ない会話をしながら、ただぼーっと景色を眺めていました。
そんな“何もしない贅沢”が、心を驚くほど軽くしてくれたのです。

スマホを遠ざけることは、世界から切り離されることではなく、むしろ「今ここにいる自分」とつながるための時間でした。
この体験を通じて、デジタルデトックスはテクニックだけでなく“環境選び”も大きなポイントになると実感しました。


デジタルデトックスを続けるためのコツ

デジタルデトックスは「一気に完璧にやる」必要はありません。
むしろ、少しずつ環境を整えるほうが長続きします。
スマホを使わない時間を“無理なく積み上げる”ことを意識しましょう。

また、スマホの代わりに「何をするか」を決めておくと効果的です。
たとえば、読書・散歩・日記など、アナログな時間を増やすと、自然とデジタルとのバランスが取れていきます。

大切なのは、スマホを「悪」とみなすことではなく、
自分の生活リズムに合わせて“心地よく付き合う”ことです。


まとめ|スマホを“手放す”のではなく、“使いこなす”

デジタルデトックスは、我慢や制限ではなく「主導権を取り戻す」ための習慣です。
たとえば、iPhoneの機能を使って通知を減らし、夜はベッドタイムモードで静かに過ごすようにする。
そんな小さな工夫だけでも、頭と心の疲れは確実に減ります。

テクノロジーを“敵”にするのではなく、「自分のために使う」という意識を持つことです。
それが、長く続けられるデジタルデトックスの本質です。
今日から実践できそうなことから取り入れてみましょう!

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